子育てをめぐる動き
昨年7月に「次世代育成支援対策推進法」という新しい法律が成立しました。これによって、現在、各地方自治体や事業所で計画の策定が進められています。この法律で決められたことは、
- 一、国は「基本理念」に即して行動計画策定のための「指針」を策定する。
- 一、都道府県、市町村、事業主(従業員三〇一人以上)は「行動計画」を策定しなければならない。
- 一、地方公共団体および事業主は、五年を一期とした「行動計画」を策定し、二期十年間かけて実施する。
- 一、市町村は、年一回、実施状況を公表、かつ、策定のために住民の意見を反映させる措置を講ずる。
となっています。
「行動計画」は平成16年度に作成し、平成17年度から平成28年度の10年間で実行に移されます。
「指針」によると、その内容は
- 地域における子育て支援
- 母性や乳幼児の健康確保と増進
- 心身の健やかな成長に資する教育環境の整備
- 子育てを支援する生活環境の整備
- 職業と家庭生活の両立推進
- 子供等の安全確保
- 要保護児童への対応
と、大変多岐に渡っています。
品川区でも企画財政課を所管とし、多くの部課にまたがって計画策定が進められています。
保育に関する部分では、品川区の場合、多くの事業がすでに実施されており、枠組みだけでなく、その内容が問われてきます。利用実態はどうか、利用者の声をどのように反映しているか、子供の育ちにとって最善の方策が講じられているか、といった点を重視する必要が出てくるでしょう。
全国的には延長夜間保育や待機児の解消がテーマになります。待機児は、そもそも「認可保育園への待機」でした。しかし、昨年、児童福祉法の一部改正があり、自治体の補助を受けているような認可外保育施設に子供を預けて入れば、保育を保障した事になり、待機児としないことになりました。「行動計画」策定が市町村に義務付けられ、認可外施設の定員拡充のみで事足れリとなってしまう危険性があります。これでは子供の保育を受ける権利に格差が生じ、基準や条件が乱立し国の最低基準がなし崩しになってしまうことに繋がります。
事業所も参加
この法律の特徴の一つは従業員301人以上の事業所にも計画策定を義務付けていることです。重点は「雇用環境の整備」です。「利用しやすい育児休業制度」「短時間勤務制度」「子育てサービスの費用補助」や残業の削減、父親の育児参加促進などが指摘されます。出産時の父親の休暇制度(五日程度)や男性の育児休暇取得率アップも掲げられています。
父母連ニュース: 2004年09月号(2004年09月04日発行)