保育料は上がらなかったけれど・・・

 品川区平成18年度予算案が発表され、今回も保育料値上げは見送られたことは前号でお伝えしました。
一昨年、9%の値上げが実施され、その後段階的に計27%の値上げを発表していたものの、2年連続での見送りです。
 では、実際私たちの保育料負担は増えていないのかというと、そうでもないようです。
 保育料は、原則として前年度の所得税で決定します。ということは、前年と所得がまったく同じであれば保育料も変わらないはずです。しかし、中には所得が変わらないのに保育料が上がっている人がいるはずです。これは所得税法が改正され配偶者特別控除の扱いが変わったためでしょう。妻(または夫)がパート労働者などで、扶養となるいわゆる所得の壁(※)ギリギリで労働調整などをしていた世帯で、うっかりこの改正を見逃しているとこのケースにあてはまっているかもしれません。
 さらに、平成18年以降は所得がまったく変わらなくても階層が1~2上がる場合が出てきます。これは誰にでも該当すると思われます。
 今後の所得税法改正では、いわゆる恒久的減税(定率減税)の縮減、廃止が段階的に行われる予定と言われています。平成18年度では定率減税による減税率が現行の20%から半分の10%に、平成19年度では全廃する方向で議論が進んでいます。
 現在の保育料は、定率減税を適用した後の所得税額で決定しているため、定率減税の減税率が変更されれば保育料算定の基準となる所得税額も変わることになります。
 例えば、課税所得額が3年間まったく変わらず、その間保育料の値上げが行われないという条件で試算した場合、所得税率が変わらなければ当然毎年の所得税額が一定になるはずなのですが、定率減税の縮減・廃止が行われると、平成17年の所得税額が20万円だった人の翌年の所得税額は22万5千円、その翌年は25万円となります。これを保育料徴収基準表にあてはめてみると、階層がD9→D10→D11と、毎年ひとつずつあがっていくことになります。
 定率減税のほか、所得控除や所得税率の見直し、最近ではN分N乗方式や税額控除方式など、所得税の算定方法そのものも議論され始めています。
 ちょっとだけ気にしてニュースを見てみてはいかがでしょうか。
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(※)いわゆる所得の壁
100万、103万、130万、141万がそれぞれ住民税の壁・配偶者控除の壁・社会保険の壁・配偶者特別控除の壁として一般に言われている所得の壁。

父母連ニュース: 2006年04月号(2006年04月01日発行)